実証会計学(positive accounting)というのは、1880年ごろにアメリカで生まれた会計学研究の科学的なアプローチです。
これまでの30年の間に世界中に拡がって、いまでは最も標準的な研究方法として広汎な支持を受けています。現実に存在
する会計現象を記述して、その成立ちを理論的に説明するのが、実証会計学の狙いですから、事実の解明にポイント
がおかれているのが特徴です。
実証会計学では事実の解明をすすめるために、理論によって仮説を導き、その仮説を経験的事実に照らして検証し
ています。この経験的検証(empirical test)にあたっては、統計的手法がよく利用さ
れます。そこで、どの統計的方法によって経験的な検証を行うのかを解説します。
実証会計学の経験的検証はいろいろなフロンティアで行われています。1990年以降においてそのフロンティアの1つ
になっているのが発生処理高(accruals)ないし発生高です。
会計利益はキャッシュフローと発生処理高の2つから構成されていますが、発生処理高にとかく問題がおきやすいからです。
発生処理高によって経験的検証を行うとしても、その発生処理高をどのように測定するかのが問題です。そこで、日本
企業の発生処理高をどう測定し、どう統計的に検証するかについて解説することにしました。
2009年9月13日